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こんなのありかよ...

野球のない間に?今度はアジアリーグアイスホッケーのプレーオフセミファイナル、
アニャンハルラ(リーグ2位)-コクド(リーグ3位)を東伏見アイスアリーナで観戦しました。

こちらは5試合制で、既に韓国のアニャンで3試合が行われ、
コクド2勝アニャン1勝で東伏見での第4戦となりました。

19:15、フェイスオフ。
のはずが、氷の状態が一部悪いということで補修が行われ、開始が多少遅れました。
第1ピリオドはコクドが1点先制。

第2ピリオド、アニャンが猛烈に攻め立て、コクドの反則も誘ってパワープレーの時間もかなりの間。しかし、その大チャンスもゴール前までは行くのですが中々生かせません。コクドGKの菊池は展開の悪い状態に業を煮やし、自身のスティックをリンクに何度も打ちつけて鼓舞しようとします。それが生きたのか?コクドは一瞬の隙を突き、追加点をあげて2-0としました。後のないアニャンは苦しい展開。何とか攻撃を続けます。

そして、問題の瞬間は第2ピリオドの19分(残り1分)頃に訪れました。

私の見ている目の前のゴールに向かって、アニャンの選手がシュート。スティックを突き上げて喜ぶアニャンの選手達...しかしなぜか、プレーは続けられています。ゴールを示す赤ランプは点いていません。パックを向かい側の相手ゴールに運ぶコクド。そして、逆にゴール。向かい側のゴールには赤ランプが点灯しました。この時点でコクド3-0アニャン。

ゴールを決めたと思ってプレーを止めていたアニャンの選手達は納得がいきません。自分達のゴールが認められないどころか、その間にコクド側に勝敗を決定付けるともいえるゴールを決められてしまったことになったわけです。
(そこでプレーを止めずにひとまずゴールを決めたコクドの選手は正に“プロ”だと思いますが)

抗議を続けられます。その内、アニャンのネドベド選手がコクド側のゴールネットに穴が開いているのを発見しました。そこからパックが抜けたんだ、と主張している様子です。こんなのありかよ..._c0030366_2433829.jpg

←写真中央のような穴が確かに開いていました。

私も目の前で見ていたとはいえ、ゴールかノーゴールかを判定できるほどの動体視力は持ち合わせていませんし、そもそも穴の開いている位置は観客席で座っていると見えない場所です。(写真は立ち上がって撮りました)
アニャンの選手達はベンチへ戻り、リンクに背を向けて抗議の意思を示しています。時間が経ち、審判はアニャンの選手に“遅延行為”に対するペナルティを宣言します。さらに時間が経ち、2回目のペナルティが宣言されました。

私の目の前のゴール裏にもアニャンの関係者らしき人達が来て大騒ぎしています。私や友人も他の観客の方から「ゴールは決まっていたんですか?」と聞かれますが、「角度的にはゴールが決まっていないとおかしいですが、はっきりとは分かりません」と歯切れの悪い答えしかできません。

事態は一向に収拾しません。ようやく審判ではなく大会の役員らがお出ましとなり、両軍の選手は一旦控え室へ向かい、その間に製氷と抗議への対応が行われることとなりました。

選手達がいない間、リンクは製氷車によって、いつものように製氷が行われています。その傍らでは、ネットの穴に対して、簡易的な補修を行っています。
今後に関しては穴をふさぐことも重要と思っていたので、まずはその作業が行われたことにホッとはしましたが、判定がどうなるかについては観客に対して何の説明もなく、やきもきしたまま待つこととなりました。

選手が控え室に戻ってから約20分後...
観客に対して何の説明もなく試合は再開。
もちろん、というべきか、スコアはコクド3-0アニャンのまま。

そして、何の断りもなくゴール裏で見ていた私達観客の前に立ちはだかる男達。こんなのありかよ..._c0030366_365499.jpg

私が文句を言うと、「仕事ですから」と無礼な答え。
ゴールの判定でもめたので、OFFICIALをさらにゴール判定員として追加したのは理論的には分かりますが、場内放送でそういったことをするという説明もなく、いきなり立ちはだかるOFFICIALもお金を払って観ている客に対して断りもなく、判定のことも含めて怒りは増すばかりでした。
第2ピリオドは残り1分ほどだったので、ほどなく終了。
本当はピリオド間で製氷が行われるのですが、先ほどの抗議の間に製氷が行われたということで、特例で製氷なしに続けて第3ピリオドが開始されました。実はこの時点で、先ほどの抗議の際の遅延行為で、アニャンの選手は1人少ない状態のままでの試合を強いられていました。第3ピリオドは開始1分半の間に、コクドが立て続けに2得点。5-0となっては、さすがに決した感もありました。

試合も残り3分半、アニャンも意地の1得点。いつもはスティックを上げて喜ぶ選手達も喜びを見せずに相手ゴールの前から戻ってきます。
私は「もう1点取って、誤審がなかったら勝っていたと言えるようになれば」と思っていました。
本当に誤審だったかどうかは分からなかったのですが、とにかく最後まで意地を見せて欲しいと思っていました。
(ちなみにこの試合は例のWBC日本-米国戦の直後でした...)

試合終了間際にはコクドゴール前で乱闘騒ぎもありましたが、試合そのものに動きはなくそのまま試合終了。何とも後味の悪い試合となってしまいました。そして、例のOFFICIALは「すいませんね」と口先だけで私達に言い、その場を去りました。

コクド 5-1 アニャンハルラ
(コクドが3勝1敗で、プレーオフファイナル進出決定)

私と友人はかなりの虚脱感でその場に座ったままでした。
また別の観客の方が私達に「あれは本当はゴールだったの?」と聞きに来られましたが、先ほどと同じ答えを返すことしかできませんでした。そういった意味でも一番近い位置で見ていたのに、という無念さも相当なものでした。

どれだけ座っていたでしょうか。場内の照明も少しずつ落とされていきます。時刻は既に22時。うつろな気分のまま、東伏見アイスアリーナを後にしました。



当日、ゴール前の攻防を中心に私はデジカメで写真を撮りまくっていました。しかし、問題のゴールシーンでゴールが決まっていたかなど、全く撮れている認識がありません。ゴールが決まった後に喜ぶ選手達がスティックを上げる写真ならあるのにな、とデジカメのモニターを見ながら、悔しがるしかありませんでした。

が、あったんです。決定的シーンが。
本稿を書くに当たって、PCの画面で写真を見ていたら、あったんです。
その1枚だけ切り取って見せても本当にその時のゴールシーンとはみなさんには分からないこととは思いますが、ひとまず載せておきます。
こんなのありかよ..._c0030366_3235520.jpg
緑の円は私が加工してつけました。
円内の黒い物体がパックで、その手前にゴールネットが見えますので、このシーンはゴールが決まっていたことになります。

この写真を当日中にOFFICIALに提出できていたらと思うと...嗚呼。
by RRR134 | 2006-03-14 20:40 | スポーツ全般


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